2011年07月10日

癌になるとお金がかかるのか?

今日の読売のニュースでこんなのがありました。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110710-OYT1T00227.htm?from=main1

悲惨で悲しいニュースですが、ここでは感情論は語りません。
私が気になるのは、この夫婦は癌の治療について、日本の社会保障について、どのくらいの知識があったのだろう、ということです。

短い報道文ではよく分かりませんが、この夫婦は2年間も仕事をせずに貯金で生活し、旅行にも行っているようです。一方で奥さんは「お金がかかる」という理由で手術を拒んでいたと・・・・。

癌になるととにかくとんでもなくお金がかかる。そう思っている人は非常に多いようです。かく言う私自身、義父が癌を患うまではそう思っていました。癌イコール大金というイメージが出来上がった背景には、以前の生命保険会社の宣伝広告にも原因があるのではないかと思いっます。「癌になると大金がかかるから保険に入れ」という広告が多かったですからね。

実際にはどうかというと、日本には高額療養費という制度がありますので、癌になってもむやみにお金がかかることはありません。

高額療養費とは、治療費が一定の限度を超えるとその分を国が負担してくれる制度。普通の日本人が普通に治療をする限り、月額の治療費は最大で8万円程度だということです(社会保険や国民健康保険に加入していなかったり、保険適用外の治療をすればこの限りでなくなります)。

もちろん、治療費以外にも出費がかさむとか、収入がなくなるということもありますが、サラリーマンであれば傷病手当でそれなりのお金がもらえます。それでもお金が足りなければ、生活保護を受けることもできます。
それと、以前の生命保険の広告では差額ベッド代が膨大な金額になるということを盛んに主張していました。たしかにこれは厄介な問題だったのですが、最近ではかなり改善されているようです。少なくとも、私が癌の手術で入院したときは、2週間に渡って個室に入りましたが、差額ベッド代は請求されませんでした。

報道の夫婦の場合、お金がかかるから手術を拒否したというのは実は方便で、別の理由があったのではないか(宗教上の理由など)、という気もします。しかし、その場合でも、手術が嫌なら抗癌剤や放射線による治療をするとか、積極的治療を全て拒否するというのならせめて緩和ケアだけでも受ける選択肢はなかったのか。

具体的な状況がわからない中でどうこう言っても仕方ありませんが、少なくとも、金銭的な理由でこのような選択しかなかった、ということは今の日本ではありえないはずです。
タグ: 医療費
posted by まーさん at 14:39 | Comment(0) | 癌とピアサポーター
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