2011年09月04日

研究所座談会「がん研究を市民と語る」

(導入部は「第70回日本癌学会学術総会プレイベント Cancer Month2011」に行ってきましたを見てください)

この日のプログラムは、そのほとんどが研究所に関するものでした。と言ってもよくわからないと思いますので、最初から説明します。
会場である愛知県がんセンターは、がんの研究をする研究所と、がんの治療をする病院が同じ敷地内に併設されています。
病院は誰でも入れますし、どういった場所かは誰でも大体わかります。一方、研究所は関係者しか入れませんし、何をしているのかも普通の人にはよくわかりません。
そこで、研究所の中では何をしているのか、具体的に広く知ってもらい、直接患者を治療することはなくても、研究は必要であることを広報する。これが、この日の各種プログラムの共通のテーマになっています。


IMG_0917.JPG

それで表題の研究所座談会「がん研究を市民と語る」ですが、これは座談会形式で研究所の必要性などを話しあうものです。

●座談会の内容
(なるべく客観的に書きますが、素人で内容もよく理解できていないので間違いもあるかもしれません)

最初にスライドを使って、がんの研究が奏功した実例や、愛知県がんセンターの研究所の概要が紹介されました。
実例としては慢性骨髄性白血病が挙げられました。
この病気はかつては治療法がなく、5年生存率も0に近いものでした。その後、骨髄移植という治療法が発見されましたが、年配の人にはこの治療法が使えないとか、使える人でも、1ヶ月も無菌室に入らなければならないため、負担が大きい。病院にとっても設備投資や人件費が大変といった問題がありました。
ところが、2000年ごろにイマチニブという薬が登場。この薬はもう「特効薬」という言葉を使ってもいいほどすごい効果があり、ただその薬をのむだけで、治ってしまいます。

イマチニブという薬は週十年のがん研究の積み重ねによって生まれたもので、だからがん研究は必要だし役に立っているものだということです。

こういった説明の後、10人ほどのパネリストが壇上に上がり、それぞれの意見を述べました。その中には、私が所属するミーネットの代表である花井さんの姿もありました。

10人の内訳は非常に幅広く、研究者はもちろんですが、臨床に携わる医者、製薬会社の人、医学生、新聞記者、さらに高校生までいたのには驚きました。

いろいろな人がいろいろな話をしましたが、例えば、税金を使って研究しているが、前述のイマチニブのような薬が出来れば患者を救えるだけでなく、医療費の削減もできる(なのでトータルでは国民の負担を減らせる、という意味だと思います)。

とか、
新しい薬や治療法を開発できれば日本だけにとどまらず、世界中の何百万人者命を救える。

とか、
医学生は臨床を希望する人が多く、研究者が不足している。といった話がありました。この日のイベントは、がん研究が魅力的な仕事であることをアピールして人材を集めたい意味もあったのかもしれません。

●私の感想

ここからは私の主観的な意見です。

まあなんといっても「もったいない」と思いました。この日は台風が来ていたせいもあるでしょうが、なにしろお客が少ないのです。

壇上には日本のがん研究のトップを走るそうそうたる人たちがいるというのに、空席のほうが多いのはなんとももったいないです。台風が来たといっても交通機関は正常でしたから、そこまで客足に影響したとは思えません。やはり事前の広報不足ではないかと思います。

知っていたら、遠くからでもぜひ参加したかったという人はたくさんいるのではないでしょうか。ありがたい話を聞きながら、「ニコニコ動画でネット中継すればいいのに」なんて思ってました。

勿体無いといえば、進行ももったいない部分が多かったと思います。参加したメンバーが多かったので仕方ないかもしれませんが、時間が限られているのに、社交辞令的な挨拶に時間が費やされる場面が何度もあり、歯がゆく感じました。

そもそも、座談会と銘打っている割にはパネリストが激論を交わすというようなことはなく、「〇〇について端からひとりずつ意見を言ってください」みたいなダメ進行の見本のような散漫な進行でした。

苦言が多くなってしまいました。軌道修正します。

私は、愛知県がんセンターというのはなんとなく国の施設のような印象を持っていました。普段は「がんセンター」と呼びますし、国立のがんセンターがたまたま愛知県にあるのかな、と。

ところが、愛知県がんセンターは愛知県の運営する施設であり、地方自治体の運営でありながらこれだけ大規模な施設は全国的にも珍しいとのこと。パネリストの一人は、「自分は三重県に住んでいるが、三重県にはがんセンターがない。愛知県の人が羨ましい」といった話もありました。

このような基礎知識もない私にとっては高度すぎる内容もありましたが、それでも有意義であったことは間違いありません。




posted by まーさん at 21:49 | Comment(0) | TrackBack(0) | 癌とピアサポーター
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