2011年10月26日

がんのピアサポーター講座1

がんのピアサポーター。それはすでにがんを経験した人やその家族が、がんになった人を支えようというボランティア活動です。

このブログでは以前から何度も書いていますが、私はがんのピアサポーターになるため奮闘中です。その第1回目の講座が開かれ、参加してきました。

講座は朝10時から4時までと丸一日を費やすもので、非常に本格的です。それでも長い基礎講座のほんの第一歩に過ぎません。ちなみに講座は全90時間あります。

そのすべてをいちいち報告して見仕方ありませんから、私が印象に残ったこと、このブログを読んでいる人もに知ってほしいことを幾つかピックアップして報告します。

ちなみに講座の様子を何か写真に撮ろうと思っていましたが、忘れました。こちらのサイトに当日の写真があります。

http://menet8713.exblog.jp/16489431/

●がん診療連携拠点病院と相談支援センター

日本のがん治療はどういう体制のもとで行われているかという話です。もしがんを患ったから、あるいはその家族の方がこのブログにたどり着いたのなら、知っておいて損はないと思います。

えーと、
日本では、国中どこでも質の高いがん医療を提供することを目指していて、その実現のため、厚生労働省ががん診療連携拠点病院というのを指定しています。この病院は専門的ながん医療の提供、がん診療の連携協力体制の整備、さらに患者への相談支援や情報提供までを担うことのできる病院です。

「連携」というのがどうもピンと来ないと思いますが、これはがん診療連携拠点病院が、他の病院の「外注」になると考えればわかりやすいです。

大抵の人にとって、近くの病院はあまり大きくなく、設備の整った病院は遠いものです。たとえば放射線治療が必要になったときに、それが出来る病院に「転院」してしまうと、それはたいてい遠くにあるため、通院の手間が大変なことになります。そこで、放射線治療だけは遠くの病院に行くけれど、それ以外の診察や治療は近くの病院のままでいいようにする。そのために病院同士が連携する、ということです。

もうひとつ、「相談支援や情報提供」という部分ですが、がん診療連携拠点病院には必ず「相談支援センター」(病院によって名前は違う)があります。ここで、治療費など経済的なことから心の悩みまで、だれでも相談することができます。

ん、
そうすると、がん相談支援センターがあれば、がんのピアサポーターなんていらないんじゃないの、という素朴な疑問が浮かびます。

まあたしかにその目的はほとんど同じです。がん相談支援センターでは専門の相談員(ソーシャルワーカーや看護師など)が、がんのピアサポーターではがんを経験した素人が、それぞれ対応するというのが大きな違いです。その違いが相談に訪れるがん患者にとってどのような意味を持つのかは、私自身、これから勉強が必要なように思います。

●ピアサポート研究

ピアサポートというのは教育の方から出てきた言葉だそうですが、ちゃんとした学問になっているようで、その専門家、研究者の方が講演をしてくれました。これは非常に面白かったです。

印象に残った言葉として

「援助をするものが最も多くの援助を受ける」

「私が私の主権者である。私以外の誰も−国家も、家族も、専門家も−私が誰であるのか、私のニーズを何であるかを代わって決めることはできない」
(「当事者主権」中西庄司、上野千鶴子)

2つ目の言葉はこれだけだと分かりにくいですが、障害者の自立生活運動の中で出てきた考え方のようです。興味のある人はネットで検索してみてください。

また、ガンのピアサポートの有用性として、医療者が行う医療サポートは医療者から患者への一方通行で、ケアする人とされる人、という静的(固定的)な関係になりやすいのに対して、ガン体験者が行うサポートは対等、双方向な立場であり常に変動する動的な関係ということでした。

医療者のサポートは一方通行になってしまう、というのは実感としてわかるところです。医者や看護師にはどうしても気兼ねしてしまう部分があるのは、その立場の違いから仕方ないことだと思います。

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ガンのピアサポーターの講座はこれから1年にわたって続きます。その間を縫ってがん関連の市民講座を受講したり、本を読んだり、自分でも色々勉強しなければなりません。大変ですがボチボチとやっていきます。

posted by まーさん at 14:17 | Comment(0) | TrackBack(0) | 癌とピアサポーター
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